今、変わるべきでしょ!可藁津今茂の経営日記

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俺が1年かけて書いた原稿なんや!

可藁津 今茂、ホームページを守る

「これ、ワシが1年かけて書いた原稿なんや。」

ある製造業の社長、可藁津 今茂(かわらづいまも 68歳)は、古びた自社のホームページを開きながら、少し誇らしげに語った。
デザインは今となってはどこか懐かしい。ボタンは四角く、文字は小さく、
そして――なぜか若いころの社長の顔写真が大きく載っている。本人は今や、立派なご老人なのに。

このホームページ、実は10年以上前に作られたもの。

当時、知り合いの紹介でWeb制作会社に依頼したが、原稿は「社長自身でお願いします」と言われ、
「ワシの想いを形にせなアカン」と、毎晩遅くまで書き続けたという。

「正直、原稿ができるまでに1年かかったわ。ようやく完成して、ようやったと自分でも思ったもんや」

ページには、創業の苦労話、社員との想い出、今後の夢・・・が長文で綴られている。
しかし今、それを読む人はいない。

「社長、この情報、もう古いですし、お知らせのところもずっと空っぽですよ。リニューアルしませんか?」

「いやいや、これはワシが気持ちを込めた原稿や。簡単に消すのは違うやろ。
それにまた頼んだら金かかるし、原稿書き直すなんてもうイヤや・・・」

更新どころか、触ることさえ拒否する今茂社長。
結果、情報は古び、アクセスも減り、ホームページは社長の思い出箱と化していた。

今のWebは、見た目のキレイさや苦労の量より、
「訪れた人が情報を得られるか」「問い合わせにつながるか」が大切。
原稿に1年かけた苦労は立派だけど、10年後の今、それが足を引っ張っていては本末転倒だ。

変わるべきポイントはココ!

ホームページは記念碑ではなく道案内。
「これまで何をしてきたか」より、「今、誰の役に立てるか」にフォーカスを。
過去の頑張りは、会社の中に生きていればそれでいいのです。

この物語は、経営の現場で“ありそうな話”をもとにしたフィクションです。
似たような話、きっとあなたの周りにもいるかもしれません。
少し笑って、少し考えてもらえたら嬉しいです。

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