今、変わるべきでしょ!可藁津今茂の経営日記
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『この制作会社、大丈夫ですか?』といきなり聞かれた
ある日、会社にかかってきた一本の電話。
ホームページ制作を提案したいという、見知らぬ業者からだった。
「今の御社のサイト、少し気になる点がありまして・・」
冒頭から不安を煽るような口ぶりで、矢継ぎ早に問題を並べてくる。
「今の構成、検索エンジンにはあまり好まれないんです」
「このままだと、致命的な見落としがあるかもしれません」
しかも、今つきあっている制作会社に対して、
「こういう作り方をしている会社、最近ではちょっと・・」と、
あたかも問題のある会社かのように匂わせる言い方をしてきた。
初対面の相手に、いきなり疑いの目で話をされるのは、いい気はしなかった。
冷静に質問を重ねる
私は、その場で感情的にならないように、冷静に対応した。
「では、そうした内容も含めて、今お付き合いしている制作会社に相談してみますね。検討の材料にしたいので、可能であれば指摘された点の背景や根拠を教えていただけますか?」
・どこに、どのような問題があるのか
・それによって、どういう影響が出る可能性があるのか
・修正にはどのような手間やコストがかかると想定しているのか
そうした情報をもとに、私たち自身で判断したかった。
しかし、相手の反応は急にトーンダウンした。
「あ、まあ・・いろんなやり方がありますからね・・」
「うちの意見がすべてじゃないので・・」
と、はっきりした根拠や説明は示されないまま、会話は自然と終わっていった。
実は以前にも、似たようなアプローチを受けたことがある。
ある業者から、「このままだと検索に出にくいかもしれませんよ」とだけ言われ、詳しく尋ねても、結局は曖昧な説明しか返ってこなかった。
たしかに、今のホームページに改善点があるかもしれない。
でも、それと「今の制作会社は信用できない」と断じるのは別の話だ。
うちのホームページは、営業資料の延長線上にあるもので、検索順位を競うための構成にはしていない。
方針も目的も、今の制作会社と共有して決めたものだ。
父は乗せられてしまうかも
もしこれが父の会社だったら、と思う。
父・今茂社長は、こんな営業トークに乗せられてしまうかもしれない。
「検索に出ない」「致命的」と言われれば、慌てて相談もせず契約してしまう可能性すらある。
実際、そういう言ったもん勝ちの営業は、今も少なくない。
私は、そんなやり方では絶対に仕事を取りたくないし、父もきっとそうだと思う。
でも私が伝えたいのは、
「ホームページをよくしたい」という言葉の裏で、
他社の信頼を勝手に傷つけて仕事を取ろうとするやり方に注意してほしいということ。
本当に良い提案をする人は、まず現状を理解し、リスペクトをもって改善点を伝えてくれる。
誰かの仕事を一方的に否定するのではなく、よりよくする方法を一緒に考えてくれる。
今回の気づき
「その制作会社、大丈夫ですか?」という言葉には、
相手を否定して信頼を奪い、自分を売り込むという意図が隠れている場合があります。
たとえ不安を感じたとしても、すぐに信じるのではなく、
「では具体的にどの点がどう問題なのか?」と一度立ち止まって、確認することが大切。
制作会社に限らず、どんな仕事でも『信頼』は、一方の否定からは生まれません。
誰かの仕事に敬意を持てない提案に、いい未来はないと思うのです。
この物語はフィクションですが、実際の経営現場でよくある話をもとにしています。