今、変わるべきでしょ!可藁津今茂の経営日記
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「ウチは独自性がある!」が、なぜか全然伝わらない理由
「ウチはな、独自性があるんや!」
今日も可藁津 今茂社長(68歳)は、胸を張ってそう言い切る。
創業当時から地元でコツコツと営業し、信頼を積み上げてきた。
実際、「可藁津さんの会社じゃないと頼めない」と言ってくれるお客さんも多い。
中身がないホームページ
ところが、ふと自社のホームページを開いてみると・・。
・会社概要
・事業内容
・設備一覧
・アクセスマップ(←ここは例のエラー地図)
・お問い合わせ
どこにでもある、ありきたりな内容だけ。
「社長、独自性って、どのあたりがですか?」
ある日、社員が恐る恐る聞いてみた。
「それはやな・・長年の経験と、地元密着と、あと、えーと・・」
言葉が続かない。
社長自身も、正直どこに独自性があるのか、うまく言葉にできていない。
原稿は御社で用意してください
そもそもこのホームページ。
15年前、業者から「原稿は御社でご用意ください」と言われ、
社長が1人で必死に考えて書いたもの。
「ワシな、あのとき、土日も夜中もかけて書いたんやで。
それを『てにをは』直すくらいで、形にしてもらったんや。」
つまり、「ほぼ社長の作文」+「最低限のページ構成」で完成したサイト。
当時のWeb業者も、「5ページでこの金額なら、このくらいが限界です」と言っていた。
「会社概要、事業紹介、設備一覧、アクセス、問い合わせ・・これで5ページですね」と。
「まあ、正直言うて、あのときもコストは抑えたかったんや。
余分にページ増やしたら、料金上がる言われてな。」
だから、本当は伝えたいことが山ほどあったけど、
「決まったページ数に、無理やり全部をねじ込んだ」というのが実情。
さらに追い打ちをかけるのが「社長の自己流原稿」。
1人で考えるから、どうしても「社内での当たり前目線」が抜けない。
お客さんが本当に知りたいことは何か?
他社との違いはどこか?
誰も客観的に整理してくれる人がいないまま、ページが出来上がった。
先日、また帰省してきた娘が一言。
「お父さんさ、独自性あるって言うけど・・・
ホームページ、どこも似たような会社にしか見えないよ?」
「えっ、そうか?
うちは地元で有名やし、社名で検索したら出るし。」
「そういう問題じゃないって・・・」
娘は呆れつつも、内心は父を心配している。
でも、社長自身はまだ「時代が悪い」「見る人が悪い」で済ませようとしている。
変わるべきポイントはココ!
独自性は、勝手には伝わりません。
特に、「自分で原稿を書く」×「業者がとりあえず形にする」では、
よほどのプロでない限り、伝わらないホームページができあがるのがオチです。
本当の強みは、
第三者の視点で掘り起こして、
「どう見せるか」をプロと一緒に考えること。
「独自性がある」と胸を張るなら、
それが【ちゃんと伝わる形】にするところから、スタートです!
このシリーズは、「時代の変化についていけないけど、どこか憎めない社長」を通じて、
経営に潜む思い当たるあるあるをユーモラスに描いています。
「うちにも可藁津 今茂がいるかも・・?」と思ったら、ぜひ参考にしてみてください。