今、変わるべきでしょ!可藁津今茂の経営日記
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「紹介で食ってきたんや」で止まってる会社に未来はあるか?
「仕事いうのはな、紹介や。ツテや。繋がりがモノを言うんや!」
そう胸を張って語るのは、我らが可藁津 今茂(68歳)社長。
創業から30年、地場の製造業として信頼のネットワーク一本でやってきた。
「営業? ワシが飲みに行って、気に入られて、そこからや」
「ホームページ? SNS? そんなもんやってる暇あったら、現場に顔出せ!」
仕事が減ってきた
だが近ごろ、少しずつ気になることが増えてきた。
「・・あの会社、最近ウチに仕事出さんようなってきたな」
聞けば、昔からの取引先の担当者が定年退職し、
新しく来た若手社員は「ネットで調べて、他社にお願いしてる」とのこと。
(・・そっち行くんかい。ワシ、20年付き合ってきたんやぞ)
とはいえ、他にも取引先は残っているし、完全に仕事がゼロというわけでもない。
今茂社長は「まあ、今は辛抱の時期やな。いずれ戻るやろ」と静観していた。
しかし、実際は業界全体が冷え切っている。
あちこちで仕事が減っており、紹介元自体が沈黙している。
「とはいえ、忙しい会社は今でも忙しいらしいで。ワシらが暇なだけか・・」
繋がりだけでは何ともならない
ある晩、たまたま帰省してきた娘と、夕飯の準備をしながら会話になる。
「最近、仕事どうなん?」
「まあ、ぼちぼちやな。昔の付き合いでなんとか回ってるけど、
あかんところもある。前ほどじゃないわな・・」
「でもさ、聞いた話だけど今って加工とか外注頼むとき、まずネットで調べるんだよ」
「たとえば、「名古屋 アルミ溶接」とか「短納期 金属加工」みたいに。
出てこなかったら、無いって思われるかもね」
「・・そうか、ワシらみたいに見つけられない会社は、
最初から土俵に乗ってへんのかもな」
技術では勝っているのに
実は、今茂社長にはモヤモヤした思いがある。
「この前、ネット経由で仕事取ったっていう会社のホームページ見たんやけどな。
ようできとる。けどワシから見たら、技術はウチのほうが上や。
・・上やけど、ああいう見せ方はできん」
技術で勝っていても、アピールで負ける
それが悔しくて、でもどこか納得いかなくて、
だから紹介があるから・・と、自分をなだめていたのかもしれない。
「仕事があるうちは紹介だけでええ。
でも、厳しくなってきたときこそ、見つけてもらえる仕組みがいるんやな」
変わるべきポイントはココ!
あなたの存在を知ってもらう必要がある
紹介はありがたい。でも、紹介してくれる人も減り、仕事も減っている。
今の時代は、
「会えば伝わる」ではなく、
「出会う前に判断される」時代。
どんなに高い技術があっても、知られていない技術は選ばれない。
SNSやホームページは、あなたの存在を知ってもらう道具にすぎない。
紹介されるだけの時代から、選ばれる会社になる準備を。
土俵に立つ覚悟が、次の一手を生むのです。
このシリーズは、「時代の変化についていけないけど、どこか憎めない社長」を通じて、
経営に潜む思い当たるあるあるをユーモラスに描いています。
「うちにも可藁津 今茂がいるかも・・?」と思ったら、ぜひ参考にしてみてください。