理念ができない理由
jisaku
経営理念を作りたいけど、うまく作れない理由はなぜか?
経営理念は経営者が自ら作るものだという誤解
経営理念を作ろうと思っているが、今は用意できていないという最大の誤りは、経営理念を1から最後まで経営者が作るものと誤解をしていることです。
そう言われたから自分なりに考えて定めようとするけど、しっくりこないから後回しにしている。ただそれだけなんです。
経営理念とは言葉の定義です。普段から文章を書くことに慣れているならば良いのですが、自分の考えを論理的にまとめ、その想いを具体化するのは、それなりに専門性がいるのです。
よくお考えして頂きたいのは、経営理念を作り、社員へ浸透したいときに端的でかつ分かりやすい言葉を経営者一人で作成できるのでしょうか?
ひとのことならわかるのに・・・。自分のことだと 見えなくなる。
人のことならわかるのに・・・。自分のことだと 見えなくなる。
どんな経営者でも経営理念は頭の中にあるはずです。しかし定めることに苦労しています。
例えば、財務であったり労務であったり経営に関して専門家を利用しているはずです。経営者が描く想いを具体化することを外部の専門家と一緒に描くことは何ら間違ったことではありません。
経営者自らが理念を描くべきというのは、経営者自らで作りなさいではなく、考えなさいということです。
その誤解により、経営理念を策定したくても、今はまとまっていないので策定できていない状態に陥ります。
他人のことは人は冷静に判断できると思いますが、自分のことになると想いや考え、欲望など考えることが沢山溢れて客観的に整理できないものです。
重要とは思っていても緊急性がないため、そのままズルズルと後回しになり理念を掲げていない状態になっているのではないでしょうか
誰でも理念は持っています。頭の中には理念があります
経営者の中には、経営理念そのものに疑問を感じて不要に感じている方もいます。中には経営理念に否定的にも係わらず、経営理念を定めたことで会社が良くなることを期待してのご相談をされる経営者もいます。結論からして、どんな経営者でしても経営理念を持っています。ただ、言葉になっていないだけです。
また、経営理念を考え、色々思うことがありすぎて何が自分の理念なのかわからないと言われる経営者がいます。
そのような方ほど話をすればするほど、目がキラキラしています。弊社の経験上の話ではありますが、経営者が自分が大切にしている価値観を話すとき、急にスイッチが入ったように雰囲気や顔つきが変わります。その時に発した言葉こそ経営理念の中に使用をしています。
絶対にいけないこと。それは外部から経営理念を授けられて掲げること
色々なご事情があるかもしれませんが、外部から提供された経営理念を安直に自社の理念だとはしないでください。
経営理念は経営者が描くものなので、他に頼んで作るべきではないと言われます。借り物の言葉で経営すべきではありません。理想は社員全員で経営理念を作るものだとも言われます。確かにその通りですね。自社の経営理念のことを何も深くも考えずに外部に適当な言葉を見繕っていく行動はよろしくありません。借りものの言葉は絶対に理念浸透を推進するときに失敗に繋がります。